小中高生のお子さんをお持ちの保護者の皆様へ
お子様には『英語コミュニケーション能力』をつけさせることをお勧めします。
新学習指導要領への全面移行が行われ、新しい教育が始まりました。中でも、外国語(英語)の授業は、これまでの『言語知識の詰込み』から『コミュニケーション能力のトレーニング』へと大きく変化いたしました。この背景には、経済界からの要請があった等、様々なことが言われていますが、水泳の理論や知識を詰め込むより泳げるようにするのが水泳教室であるのと同様、英語の理論や知識を詰め込むより、まず先に、英語でコミュニケーションが取れるようにすることといった当たり前のことへの変化だと考えています。
入試制度を変えることによって、これまで学習指導要領を無視して来た学校の英語教育を大きく変えようという文科省の試みは、外部試験導入の失敗という形でひと段落ついたように見えます。また、そのため、英語コミュニケーション能力が問われるのは全体的な一般選抜ではなく総合型選抜だ、なんて憶測も飛び交っています。しかし、この状況下において私はあえてお子様に『英語コミュニケーション能力』をつけさせることをお勧めします。
大学入試に『総合型選抜』というのがあります。その前身は『AO入試』と呼ばれる入試でした。このAO入試が導入されたばかりの頃、「一芸入試に毛が生えたような入試」だの「要領のいい奴が合格する入試」だのと散々に言われました。しかし、初めて導入した某名門私立大学では、導入後、その募集定員を3倍に増やすという方針を出しました。これはいったいどういうことだったのでしょうか?
導入した4年後にはその学生たちが卒業します。その卒業生たちに大きな差が出たのです。
もともと、不本意入学(大学名だけが欲しくていい加減に学部を選んだ入学生)を防ぐために設けられた制度で、入学後、AO入試の学生たちと一般入試で入学してきた学生たちとの間で差が出ました。その差は就職活動にはっきりと現れ、AO入試で入学してきた学生たちがあっというまに一流企業への就職を決めてしまうのに対し、一般入試で入学してきた学生たちの就職先がなかなか決まらないという現実でした。一流名門大学というブランドを持っているにも関わらず、その就職活動が難航したのです。もともと主体的に行動できる人間を入学させるのがAO入試でしたので、その目論見が見事に当たったというわけです。
同じように考えてみましょう。
経済界からの要請だから、とか、ろくに英語でコミュニケーションが取れない英語教師たちが言い訳をしながら、お金を払う価値の無いような授業をしています。そういう教師を置いているような学校は、ゆくゆくは英語コミュニケーションをつけさせるような授業は行わなくなっていくでしょう。
しかし、一方では、しっかりと英語コミュニケーション能力を身につけさせる学校が存在します。生徒たちにめきめきと英語コミュニケーション能力を身につけさせていく、そんな彼らが大学へ進学したらどうなるでしょうか?
当然、就職活動では、英語コミュニケーション能力を身につけた学生が圧倒的に有利になります。
ならば、入試自体も本格的に英語コミュニケーション能力を評価する入試へと変わっていくでしょう。事実、就職先に評判が良い私立大学では、外部試験導入見送り後も、英語コミュニケーション能力を重視した入試を行っています。
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