受けた英語教育で入試の結果が決まる時代がやってくる(?)

 他の記事にも少し書きましたが、AO入試(現・総合型選抜)が導入され始めた頃、「けん玉日本一とか、一芸で入れる入試に毛が生えたようなもの」だの「勉強が出来なくても要領の良い奴が入れる入試」だのと散々に言われました。しかし、後付けのドヤ顔のように言います(笑)が、私がAO入試に触れた時、今後、このような入試が主流になって行くとすぐに感じました。

 確かに、AO入試はかつての一般入試の一部として位置づけられ、少子化で定員割れを起こしている大学にとっては、定数(割合)を気にせず学科試験抜きの入試を展開できる救済的な入試でした。それで勉強嫌いの高校生でも大学へ進学できるようにした面もあります。しかし、本物のAO入試は一般入試より入るのが難しい入試で、努力して知識を詰め込めば誰でも入れる一般入試と違い人柄がもろに見られてしまう、言ってみれば難関就職試験のようなものなのです。

 そのAO入試の定員を、ある時期、一気に3倍に広げた都内の名門(偏差値最高ランク)大学がありました。その理由は出口、すなわち、就活でした。

 もともとAO入試で募集する学生は主体性のある高校生目的意識の高い高校生で、不本意入学を完全に排除するのが目的でした。学科試験のない入試で入ってきた学生は入学後に差がつく、なんてことも言われていますが、それは定員割れのFランク大学、或いは、中堅以下の大学での状況であって、上位大学ではそんな格差などありません。むしろ、入学後ではなく、出口である就職活動の際に格差が生じます。一般入試で入学してきた大学生が就活で苦労しているのを横目に、AO入試で入学してきた学生たちがポコポコ内定をもらってくるんです。

 別に、自分のブランドとか外側だけでなく、内面的な部分でガツガツ行動し、それも誰かに教えられたことを忠実に実行するだけの頭ではなく、自分の頭で考えて就活をするAO入試の学生たち、そりゃぁ、ガンガン内定をもらってくるでしょう。

 こんな状況を目の当たりにした大学側が積極的にAO入試の定員を広げたというお話ががありました。

 現在では名称が変わり総合型選抜なんて呼ばれていますが、内情はそんなもんです。余程の無知でない限り、受験業界の人間はそんなことを知っており、外的、他律的な指導で合格実績を出せるような入試選抜ではないのです。


 さて、ここでのお話は英語の4技能と外部試験です。

 共通テストのゴタゴタで、英語の外部試験を導入する計画が見送られて時が経ちました。外部試験導入は見送られましたが、それでも新学習指導要領では英語の4技能を強調し、英語のコミュニケーション能力を身につけさせると謳っています。それを高校側に実行させるべく、高校の出口にある大学入試そのものを4技能を問う試験に変えようと試みたようで、それが失敗したかのようにも見えます。

 しかし、私立大学の中には英語の外部試験を本試験と結び付けたり、個別試験で4技能をみたりする大学もあります。これって、前述のAO入試と同じだと私は考えています。

 「経済界からの要請」なんて強調しながら外部試験導入に反対していた方々がいらっしゃったようですが、だったら尚更、大学の出口である就職活動では、AO入試と同様、英語の4技能を備え、第二言語並みの英語コミュニケーション能力を身につけた大学生が次々と内定をもらってくる状況が目に浮かびます。

 個人的な情報では、英語4技能教育は高校によってムラがあるようです…って、教育困難校のようなところは想像に難くありませんが、積極的な高校と、そうでない高校があるようです。…って受験生たちからの情報ですが、2025年以降の入試ではここら辺、思い切り教育格差が生じるでしょう。これは貧富の差ではなく、明らかに指導の差だと思います。


 プロの日本語教師はわずか1年で、ゼロ初級で言語間距離最大の言語を話す欧米人を、日本語ペラペラにします。

 プロの日本語教師はわずか1年で、ゼロ初級の中国人を日本語の検定試験である日本語能力試験の最高ランク「N1」に合格させることが出来ます。

 プロの日本語教師はわずか2年で、ゼロ初級の非漢字圏の外国人たちにCEFR‐B2レベルの日本語能力をつけさせることが出来ます。

 これって、別に日本に留学しなくても海外・現地で出来ちゃうんです(笑)。


 私は、中学・高校の6年間、さらに大学のコア科目で英語の授業を受けたのですが、全く英語が出来るようにはなりませんでした。なぜなら、それらは全て受験のため、入試で点数を取るための英語教育だったからです。

 実は、プロの外国語インストラクターの指導を受ければ、第二言語なんて簡単に習得できるんです。







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